部品実験:電源部品 | 元に戻る |
ZenerDiode ツェナーダイオード 2024/9/9 |
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1.ツェナーダイオードの使い方 2.ツェナーダイオードの特性測定 3.測定結果と近似式値比較 4.ツェナーダイオードによる電源の設計 5.ここで判ったこと レギュレータについて (TL431とLM317比較含む) TL431について LM317について |
1,ダイオードについて |
本 文 |
1.ツェナーダイオードについて
ダイオードの特性比較 ■特性は下に示す回路図のダイオードD1に電圧DC1を加えた時に流れる電圧Vと電流Aを測定する。 ■測定品は1N4148が通常のダイオード、5V1がツェナーダイオード ダイオードとして通常使用しているのは水色〇の範囲。 ツェナーダイオードとして使用しているのは赤色〇の範囲です。 赤〇の領域で逆方向の電流が「トンネル効果」により流れることが出来ます。 関連ですが、高電圧のツェナーダイオードの場合は「アバランシェ現象」というものがかかわっています。 「トンネル効果」 ツェナーダイオードに逆方向電圧を印加するとPN接合部に空乏層という電気的に遮断された領域が発生する。 この空乏層の厚さは半導体に含まれる不純物の濃度によって異なり、不純物濃度が高いものほど空乏層は薄くなる。 ここに高電界をかけることにより、空乏層を電子が飛び越えて電流が流れるツェナー現象と言う「トンネル効果」が現れる。 「アバランシェ現象」 半導体内部に強い電界をかけると電子やホールが衝突し、電子は自由電子として放出される。 この現象が繰り返されることで自由電子の数が増加し、空乏層を飛び越える現象が起こる。 これをアバランシェ現象と言う。 ツェナー現象もアバランシェ現象も空乏層を電子が飛び越えることは同じだが、発生原理が異なる。 [目次に戻る] |
2.ツェナーダイオードの特性測定 今回使用するツェナーダイオードの特性を測定する。 特性を測定して電源としてツェナーダイオードの設計をする。 基準電圧が5.1(V)[5v1]の特性を測定し確認した。 ダイオードの最大消費電力は1W 測定する最大電流は定格最大電流から100(mA)とする。 下図のD1がツェナーダイオードです。
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3.測定結果と近似式値比較 左のグラフでは測定値が水色の点と線で示しています。 近似式は2種類有りグラフ表示されています。 EXCELの近似式はグラフは水色の点線です。 式は対数で 0.2037 x Ln(x) + 4.4249 ・・・式1 で計算出来る。 ( x=入力電流) 他に近似式を考えたのが、グラフ上オレンジ色の点と線です。 式は ・・・ 式2 となりました。 今回採用したのは誤差の少ない 式2を使用します。 |
Icon = を連立式により求めることが出来るか確認した [目次に戻る] |
4.ツェナーダイオードによる電源の設計 下記表を作成し、入力電圧Vin、抵抗値R1、出力電流Icon、出力電圧Voutを求めることにした。 表は2種類 Ioutの値で最大値と最小値により表を分けた。 表の説明 ④の列は Iinで start 値を最初の行に記入し step 値により12行まで計算する。 以下からR1によるVoutを計算する。 ⑤については ②R1 x Iin で計算する。 ⑥は ①Vin-⑤で これによりR1により算出するVoutを示す。 次にa - b / Iconc によるVoutを計算する。 ⑦は④Iinー③Ioutから⑦Iconを算出する。 ⑧はa - b / Iconc を計算する。 ⑨は⑥-⑧の差を見て最初値(出来れば0)になるように start , step 値を入力して行くことになる。 表の計算手順は a.①Vinを入れる。 ②R1を入れる。 ③Ioutを入れる。 近似式のa定数、b定数、c定数を入れる b.Iinのstart電流値を入れる c.IinのStep電流値を入れる ⑨の差電圧が最初値(出来れば0)になるように start目安値を「b.start」値に入力し、先ほどより小さな「c.step」 値を入力を繰り返す。 結果は下表でまとめ、表示するようにした。 また下表の右側には実測した値を記載し計算が正しいことを確認し、本方式で設計が出来る事を確認した。 もっと簡単な方法が有れば書き直したい。 実測状況 向かって左側のテスター値は Vin値、Iin値、Vout値 CA100はIoutを示しており 10mAを吸い取る(電流値が-表示になっている)様にしている。 [目次に戻る] |
5.ここで判った事
上記IOUT電流とVOUTの関係グラフなどからも判るように出力電流が大きくなれば出力電圧が下がる傾きの特性となる事が判る。 これは他のレギュレーターと比べ非常に大きな傾きであり、不具合要素になるが、回路は簡単なので用途によって使い分けする必要がある。 [目次に戻る] |