部品実験 元に戻る

TLP2361 2024/6/30

本文目次

本文以外目次
1.概要
2.静的入出力特性測定
3.周波数特性





本   文

1.概要
MOSFET,デジタル信号用フォトカプラー
電源電圧 2.7(V)~5.5(V)
推奨入力電流 2(mA)最大6(mA) 絶対最大定格10(mA)
出力電流 絶対最大定格10(mA)
伝搬遅延時間(L/H) 39~80(ns) [40(ns)] [ ]は下記実測値
伝搬遅延時間(H/L) 49~80(ns) [45.4(ns)]
立ち上がり時間 3(ns)     [ (ns)]
立ち下がり時間 3(ns)      [ (ns)]
[目次に戻る]


2.静的入出力特性測定
(1)測定回路図

(2)データから各入力電圧に対するR1値
a.データの概要
 入力電流が0.45(mA)未満でON、0.46(mA)を超えてOFFの特性となった。
 推奨入力電流値2(mA)にすれば動作に支障が無いことが判る。

b.各入力電圧に対するR1値
 2(mA)時の順方向電圧が1.586(V)から入力信号回路の電圧が3.3(V)、5(V)の場合のR1抵抗値は
  信号電圧3.3(V)  (3.3-1.586)/2≒857(Ω)
    抵抗はE24シリーズなので910(Ω)を選択 電流は1.88(mA)

  信号電圧5.0(V)  (5.0-1.586)/2≒1,707(Ω)
    抵抗はE24シリーズなので1.8(kΩ)を選択 電流は1.90(mA)

c.データ
CA100
電流
(mA)
上げ方向 下げ方向
電圧(V) 計算
電流
OUT 電圧(V) 計算
電流
OUT
1 2 1 2
0.10 1.473 1.433 400.0 ON 1.473 1.433 400.0 ON
0.40 1.640 1.482 395.0 ON 1.640 1.482 395.0 ON
0.41 1.645 1.483 395.1 ON 1.645 1.483 395.1 ON
0.42 1.650 1.484 395.2 ON 1.650 1.484 395.2 ON
0.43 1.655 1.485 395.3 ON 1.655 1.485 395.3 ON
0.44 1.660 1.486 395.5 ON 1.660 1.486 395.5 ON
0.45 1.665 1.487 395.6 ON 1.665 1.487 395.6 OFF
0.46 1.670 1.488 395.7 ON 1.670 1.488 395.7 OFF
0.47 1.675 1.489 395.7 OFF 1.674 1.489 393.6 OFF
0.48 1.680 1.490 395.8 OFF 1.679 1.490 393.8 OFF
0.49 1.685 1.491 395.9 OFF 1.684 1.491 393.9 OFF
0.50 1.680 1.492 376.0 OFF 1.689 1.492 394.0 OFF
1.00 1.924 1.530 394.0 OFF 1.922 1.529 393.0 OFF
2.00 2.373 1.586 393.5 OFF 2.371 1.585 393.0 OFF
3.00 2.815 1.635 393.3 OFF 2.813 1.634 393.0 OFF
4.00 3.253 1.681 393.0 OFF 3.251 1.679 393.0 OFF
5.00 3.691 1.726 393.0 OFF 3.688 1.724 392.8 OFF
6.00 4.128 1.771 392.8 OFF 4.125 1.769 392.7 OFF
7.00 4.566 1.817 392.7 OFF 4.563 1.815 392.6 OFF
8.00 5.005 1.864 392.6 OFF 5.002 1.861 392.6 OFF
9.00 5.482 1.949 392.6 OFF 5.442 1.909 392.6 OFF
10.00 5.916 1.990 392.6 OFF -- -- -- --
[目次に戻る]


3.周波数特性
10MHzまで動作可能であることを確認した。
(1)測定回路
このフォトカプラーの使用目的はRS232C又はRS485信号を絶縁するために使用する予定にしている。
回路図は下記の通り。
R1 = 1800(kΩ)  HIOKI3256
R2 = 905(Ω) HIOKI3256

信号の最大速度はRS232Cが20kbps、RS485が10Mbpsになっていることから、10Mbpsに対応出来るか確認する。
なお信号の電圧は3.3(V)回路と5.0(V)回路の混在および信号の正逆伝送を想定している。
ただし測定試験は入出力共に3.3(V)で試験を実施する。
また信号伝送の正逆も確認する。
フォトカプラの入力電流制限抵抗値は入力が3.3(V)から910(Ω)とする。[実測値は905(Ω)HIOKI3256]

(2)データ
a.立上データ
周波数 20(kHz) 立上遅れ 40ns (2MHz概ね同様波形)

周波数 10(MHz) 立上遅れ 46ns   10(MHz) = 100(ns)≒半サイクル遅れで信号伝送が逆の様に見える
b.立下りデータ
周波数 20(kHz) 立下遅れ 45.4ns (1MHzまで概ね同様波形)
周波数 10(MHz) 立下遅れ 53ns
c.伝送逆 立下りデータ
周波数 20(kHz) 立上遅れ 118ns (1MHz概ね同様波形)

周波数 10(MHz) 立上遅れ 80ns   10(MHz) = 100(ns)≒半サイクル遅れで信号伝送が逆の様に見える
d.逆伝送 立下りデータ
周波数 20(kHz) 立下遅れ 40.5ns (1MHzまで概ね同様波形)
周波数 10(MHz) 立下遅れ 46ns
[目次に戻る]